部屋干しの時間を短縮したりニオイを防いだりするために、除湿機を使う人も多いと思います。
一言で除湿機といっても、各メーカーから多くの機種が発売されており、機能もいろいろ。
どれを選べばいいか迷ってしまいませんか?
除湿機を使う環境や状況は人それぞれ違います。
「電気代」「除湿能力」など1つの基準だけに偏らず、自分にピッタリの1台を選びたいですよね。
今回は衣類乾燥で使う除湿機の選び方について、5つの視点でチェックしてみたいと思います。
除湿機を使う季節は「気温が高い時期」?「気温が低い時期」?
除湿機は、除湿方式によってコンプレッサー式・デシカント式・ハイブリッド式の3つのタイプに分けられます。
実はこの除湿方式によって、使う季節に向き不向きがあるためとても重要です。
梅雨~夏など「気温が高い時期」に使うならコンプレッサー式除湿機がおすすめ。
梅雨~夏場のような「気温が高い時期」に除湿機を使うなら、コンプレッサー式がおすすめです。
コンプレッサー式の除湿機は、空気を冷やして湿気を水滴に変えて取り除き、湿度を下げます。
気温が高い環境での除湿は得意ですが、気温が低い環境での除湿は苦手。
気温によって除湿能力が左右されちゃうんですね。
しかしその一方、運転時の室温上昇が少ないという特徴もあります。
ただでさえ暑い夏場に、除湿機でさらに室温が上がるのはツラいもの。
こうした面からみても「気温が高い時期だけ」使いたいなら、コンプレッサー式の除湿機がおすすめです。
冬場など「気温が低い時期」にも使うならデシカント式除湿機を!
冬場など「気温が低い時期」に除湿機を使うなら、断然、デシカント式がおすすめ。
デシカント式の除湿機は、取り込んだ空気中の湿気を乾燥剤(ゼオライト)に吸着させて、湿度を下げます。
気温が低くても除湿能力が下がらないので、冬場も含め年中使えるのが大きなメリット。
「寒い時期に洗濯物がなかなか乾かない」っていうご家庭では、このタイプを選ぶと良いでしょう。
ただしデシカント式は除湿の過程でヒーターを使うため、運転時の室温上昇が大きいです。
使用する場所が、洗濯物干し専用のスペースなら暑くなっても困りませんが、リビングとかだと夏場はしんどいですね。
年間通してベストな方法で除湿してくれるハイブリッド式除湿機。
ハイブリッド式除湿機は、コンプレッサー式とデシカント式の両方の機能を併せ持つ万能選手です。
気温が低い時期には気温に左右されず除湿できる「デシカント式」、気温が高い時期には室温上昇を抑えて除湿できる「コンプレッサー式」というように除湿方式を切り替えて、年中快適に除湿してくれます。
除湿機のタンクは大きいほうがいい?小さくてもいい?
おそらく、ほとんどの人が「除湿機のタンクは大きいほうがいい」と言うでしょう。
家電量販店のお兄さんからもそう言われました。
しかし除湿機を使う場所、人、環境が変われば事情は変わります。
「タンクが大きいほうがいい」というケースが多い一方、「タンクが小さいほうがいい」ケースもあるのです。
除湿機のタンクが大きいほうがいいケース
- こまめに水を捨てに行くのはイヤだ。ある程度長時間、水を貯めておきたい。
(タンクが小さいと比較的短い時間で満水になり、除湿機が自動停止するため。) - 除湿機の使用場所と水を捨てる場所が近い位置にあり、タンクが重くても平気。
- 力の強さには自信があり、重いものを持つのは平気。
除湿機のタンクが小さいほうがいいケース
- 除湿機の使用場所と水を捨てる場所が遠い位置にあり、思いタンクを運ぶのは苦痛。
(とくに1階と2階といったように、階段を通らなければならない場合は大変。容量の他にも、歩いて揺れたときに水がこぼれないようフタがあるかなども、ぜひチェックしておきましょう!) - 重いものを持つのが苦手、または足腰が弱い。
実際に私が後者のパターンでした。
過去に、大容量6リットルのタンクの除湿機を使用していたのですが、これが大変な重さで…
持ち運ぶたびに足腰が痛く、腕の筋肉もプルプル。
毎日、この水を捨てる作業がストレスでした。
現在使っている除湿機のタンク容量は2リットル。
水を捨てる頻度は以前の倍くらいになりましたが、満水でもタンクがそんなに重くないので持ち運びはラクです!
水捨てのストレスは激減しました。
湿度設定やタイマーがあるほうがいいの?
中には好みの湿度に設定したり、タイマーを設定して自動的に運転を停止させたりする機能がついた除湿機もあります。
湿度設定
リビングや寝室など居住スペースで使用する場合
リビングや寝室などといった居住スペースで使う場合は、湿度設定機能がついた除湿機を選ぶのがおすすめです。
とくに冬場に使う場合、空気がカラカラになってインフルエンザウイルスが増殖しやすい空間になってしまうとか、喉や肌もカラカラに乾いてしまうとか、そんなの困りますよね。
人が過ごす空間では、人にも優しい湿度に設定できるのがベストです。
洗濯物干し専用のスペースで使用する場合
お部屋の中ではなく洗濯物干し専用のスペースで使用するのであれば、湿度設定の機能が無くても困らないと思います。
その場にずっと人が居るわけではないので、湿度が少しくらい低くなりすぎても、喉や肌の乾燥はそれほど深刻なものにはならないでしょう。
タイマー設定機能
一定時間が経過すると自動的に運転を停止させる、タイマー設定機能。
かなり多くの製品に搭載されている機能ですね。
「次から次へと常に洗濯物がある」というわけでもないのに、除湿機をずっとつけっぱなしにしていては、無駄な電気代を使ってしまいます。
タイマー設定機能があるに越したことはなさそうですね。
オートフラップ機能は必要?不要?洗濯物を干す場所と、一度に干す量が多いか少ないかで決めよう。
除湿機の、風の吹き出し口(フラップ)の向きを自動で動かし続けてくれる機能を「オートフラップ機能」といいます。
風を一か所だけに当てるのではなく、ある程度広範囲に行き渡らせてくれるので、乾きムラを大幅に軽減できるんです。
すべての除湿機にこのオートフラップ機能がついているわけではなく、安価なものの中にはフラップの向きは変えられるけど「手動」で、という除湿機もあります。
迷ったときは下記を参考にしてみてください。
オートフラップ機能が必要なのはこんな人。
- 洗濯物を干す場所と、普段過ごす部屋が別々だ。
- 夜干しする(夜中に起きてフラップの向きを手動で変えるのはイヤですよね)。
- 一度に干す洗濯物の量が多い(乾かす範囲が広い)。
※3人分以上の量ならオートフラップ機能がついているほうがいいです。
オートフラップ機能が不要なのはこんな人。
- 普段過ごしている部屋(リビングなど)の中で洗濯物を干すので、フラップの向きを手動で変えるのが苦にならない。
- 一度に干す洗濯物の量が1~2人分程度と少ない(乾かす範囲が狭い)。
やっぱり電気代が気になる!ランニングコストを安く抑えたいなら…
最後に、やっぱり気になる電気代のお話を。
実は除湿機って、除湿方式により電気代が大きく変わります。
一般的に電気代が安いのはコンプレッサー式。
デシカント式は電気代が高く、コンプレッサー式の2~3倍もかかるんです。
しかし、電気代が安いからという理由だけでコンプレッサー式を選んでしまうと、冬場に洗濯物の乾きが遅くなる…なんて事態もあり得るのです。
これでは本末転倒ですよね。
「年中いつでも除湿機を使いたいけれど、電気代も抑えたい」という場合は、ハイブリッド式除湿機がおすすめです。
ハイブリッド式なら、気温が高い時期にはコンプレッサー式で除湿し、除湿機能が低下する冬場にはデシカント式で除湿してくれますよ。
まさにいいとこどり!
気になる電気代と、除湿能力と、うまく折り合いをつけてくれる感じですね。
まとめ
いかがでしたか?
今回は衣類乾燥で使う除湿機の選び方について、5つの視点から考えてみました。
通販サイトの商品ページや店頭のPOPには、電気代が安いことを大々的に伝えるものも多いですが、そういった単一の条件だけで判断するのはちょっと待って!
自分がどんな状況下で除湿機を使うのか、そもそもの目的を果たせる製品なのか、様々な視点から総合的に判断することが必要です。
除湿機選びで迷ったら、この5つの視点をぜひ参考にしてみてくださいね。